問題詳情

A しっかりした人生を歩むには、やはり「学歴」が必要です。そう断言すると(注1)眉をひそめる人もいるかもしれません。しかし私には、学歴なんかいらない、あるいは、(注2)ほどほどでかまわないという考え方は、中途半端なきれいごとに思えてなりません。 学歴がなくて苦労をしたという話は、昔はさんざん聞かされました。最近はあまり言われていないだけで、本当はもっと厳しい選別が行なわれているそうです。(中略) 親ならば、一生を幸せに生きていける、一生、食べるのに困らない「生きる力」を、子供に付けさせるべきです。そして、そのための最良の方法が「学歴を付けさせる」ことだということは、今も昔も、変わりないのではないでしょうか。      (和田寿栄子『子供を東大に入れる母親のちょっとした「習慣術」』による)B いったい、学歴とはなにものなのか。 会社は、厳しい過当競争のさなかにあって、実力で勝負しなければならないというのに、そこで働いている人は、入社前に教育を受けた「場所」で評価されるというのは、どう考えても納得がいかない。教育の「質」が問われるのならばまだ解る。「場所」というのは、正常ではない。わずか数年間の学校教育が、以後何十年にもわたって、その人の看板として通用するというのは、奇妙というほかはない。 (中略)ほんの小さなグループから出発した私たちの会社では、何でもやれる人が、それをやる、といった気持ちで仕事をしてきたつもりであったのに、人数が増えてくるに従って、いつとはなしに、学歴による区分といった方式が、なんとなくとり入れられつつある事実に気付いて、はっとしたことがある。                        (盛田昭夫『学歴無用論』による)(注1)眉(まゆ)をひそめる:不快に感じる(注2)ほどほど:ちょうどよい程度
【題組】63 AとBの認識で共通しているのは何か。
(A) 学歴の重要性は否定できない
(B) 学歴による区別は実在する
(C) 学歴よりも実力が重要だ
(D) 学歴は実力と関係がある

參考答案

答案:B
難度:困難0.351064
統計:A(32),B(33),C(19),D(6),E(0)