問題詳情

(2) ツバメは季節の変化にあわせて、くらす場所をかえる渡り鳥です。日本が冬の時期は、暖かくてえさの豊富なオーストラリアや東南アジアでくらしています。たまごを産んでひなを育てる繁殖期が近づくと、春になってえさとなる昆虫が一気にふえる日本へ向けて、いのちがけで海を渡ってきます。 ツバメの渡りは地球の南半球から北半球へと、何千キロメートルにもなります。ツバメがいつ渡ってきたかで、ツバメがくらしていた地域や、渡りのルートの気象の変化や環境の変化を(注)おしはかることができます。そして、その変化を長期間にわたって観察をつづけることで、地球全体の気象の変化を予測する手がかりにもなるので、気象庁では、その年にはじめてツバメを見た日「ツバメの初見日」を、各地の観察者や研究者からの報告をもとに、記録をとっているのです。 ツバメが渡りの行動をおこすのは、日照時間にかかわりがあるといわれています。(中略) 日照時間は年ごとの変化が比較的少ないので、日時がそれほどずれることがありませんでした。ところが長年蓄積された記録を調べてみると、近年、各地のツバメの初見日が早まってきていることがわかってきました。 その原因は……。 まだはっきりとつきとめられてはいませんが、地球温暖化によっておこる気象の変化で、オーストラリアや東南アジア地方の晴、雨天のバランスがくずれ、日照時間にまでくるいがでてきているのかもしれません。                   (七尾純『テクテク観察 ツバメ日記』による)(注)おしはかる:推測する
【題組】53 ツバメが日本へ渡ってくるのはなぜか。
(A) 南半球でひなが育ち、えさとなる昆虫が不足するから
(B) 日本が春になる頃、ひなが海を渡れるようになるから
(C) 日本が暖かくなるとえさがふえ、子育てがしやすいから
(D) 日本は冬になっても、他の地域より暖かくえさが豊富だから

參考答案

答案:C
難度:適中0.571429
統計:A(15),B(19),C(76),D(22),E(0)